楽器紹介(アンデスのフォルクローレ演奏で使われる主要楽器) |
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■ケーナ Quena 日本でも愛好者が多い竹笛、唄口はU字型の切れ込みが有るのみで尺八の要領で音を出す。多少練習が必要。割と簡単に吹ける人と、何か月もかかる人との差もあるが、練習すればそれなりに綺麗な音が出せるようになる。挑戦し甲斐があるといえる。 「コンドルは飛んでいく」「花祭り」などが代表的。 基本は約37センチのG調だが、演奏目的によって長さの違う各種の物が有る。長い低音用(主にD調)はケナーチョなどと呼ばれる。 最近は黒檀、ハカランダ、また牛骨製の高級品も有るが、竹の音色にこだわる人が多い。 |
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■サンポーニャ Zampon~a 薄い葦や竹などの自然素材で作られたパンフルートの一種。長さ数センチの小型の物から1.5メートルくらいの大型の物まで種類が多く、音階も使用目的によって様々である。ささやくような優しい音色から、大地を揺るがすようなダイナミックな音までその演奏表現性は幅広い。演奏には肺活量を要するが、コツをつかめば結構吹けるようになる物である。 |
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■チャランゴ Charango 植民地時代にスペイン人達が持ち込んだギター系の楽器を真似てインディオ達が作り出した小型の弦楽器。胴にアルマジロの甲羅をつかったものも有るが最近では入手が難しい。複弦5コースのナイロン弦を張った物が主流だが、地方により鉄弦の物などがある。 |
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■ギター Guitar 長い間スペインの植民地であった影響でギターは南米では非常にポピュラーな楽器。当然フォルクローレでも重要な位置を占める。 |
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■ボンボ Bombo ヤギなどの皮を毛の着いたまま張ってあり、低い音でグループの演奏をしっかりサポートする。上手に叩くにはリズム感の養成が必要不可欠。特にクエカやサンバなどの8分の6拍子が叩けるようになるとかっこいい。 |
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■チャフチャス Chajuchas ヤギの爪を束ねて作ったリズム楽器。乾いたチャカ・チャカという音が心地よい。木の実を束ねたものもある。 |
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■マトラカ Matraca ボリビアのモレナーダというリズムの曲に使われる。カーニバルでよく演奏されるモレナーダはアフリカから奴隷として連れて来られた黒人の音楽。マトラカのガラガラという音は奴隷達の足にはめられた鎖の音を表現した物だといわれている。 |
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■タルカ Tarka アウトクトナ(土着の演奏スタイル)で使われる木彫りのリコーダー型笛。何とも無骨な音色で、音程も怪しい。長、短のタルカを大勢で平行ハモリで合奏する。綺麗な音楽を聞き慣れた耳には聴きづらい物があるが、実際に演奏してみるとこの怪しさが結構楽しかったりする。 |