第六回は、東京国立近代美術館フィルムセンターで行われている
「尾上松之助と時代劇スターの系譜」展のレポートです。
先日、大学の事情で尾上松之助を調べたおり、この展覧会を知りました。
本当は夏休み中に行くつもりでしたが、あちらの方面にいく用ができまして、ついでに行くことにしました。
さて、尾上松之助と聞いてもピンと来ない方もいらっしゃることと存じます。
まずは尾上松之助氏について書いておきましょう。
尾上松之助(1875〜1826)は士族の子供として岡山県に生まれる。
子供の頃から芝居を好み、子供芝居などでも演技していた。
学校を出てから一度、奉公に出るものの芝居への思いを断ち切れず、旅芝居の役者となる。
しばらくは旅役者として、九州福岡や山口など西国を中心として回っていたが、
故郷岡山での興行で映画監督牧野省三の目に留まり、その二年後に牧野の映画会社に入社する。
活写では、そのギョロリと目をむく演技から「目玉の松ちゃん」の愛称で親しまれた。
生涯に1000本以上の活写に出演し、その役柄も忍者や剣豪、時には女形も演じ、
松之助の演じぬ役は無いとまで言われたほどだった。出演本数は日本記録である。
本展覧会では一般ではめったに見られない、尾上松之助の動く画像や、
葬儀の様子などを見ることができ、また映画ポスターやすごろくなども展示されております。
後半では、アラカンや阪妻、千恵蔵等の時代劇スターのものも展示してあります。
これから夏休みに入ります。東京近辺の方も、また遠方の方もぜひ足をお運びになられるとよいかと存じます。
(追記)
本展覧会は終了致しました。
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