嫌いな食べ物について
- 好きな食べ物の項があり、嫌いな食べ物の噺がないことについて説明したい。
- 嫌いな食べ物はありません。
- 後述で分かるのだが、俺の育ちは生存競争の中にあった。
- 兄弟が多いから。
- 力の強い者はその力に訴え、
- 力のない者は知略をもって対抗してきた。
- 2000年のいつかの話だ。
- 兄弟そろっての宴会のおり、食物の嗜好の話になった。
- 何が好きで、嫌いか?
- そんな話。
- そこで分かったのは兄弟の性格の一致であった。
- 負けず嫌い!
- 嫌いなものはない、という見解の登場だ。
- しかし、他の兄弟からは揶揄(=つっこみ)が容赦なく入る。
- 「え〜、あれが食えないの〜?」てな調子。
- 言われた方も面白くない。
- ある時、兄の1人がスイカが嫌いと言ってしまった。
- 他のメンバーから罵倒を浴びせられた。
- 「スイカも食えないの?」
- 「甘いじゃん」
- 「うまいじゃん」
- 「なんで?」
- 「馬鹿じゃないの?」
- ここで、国語教師一家の血筋からか、あるレトリックが登場する。
- 兄が叫ぶ!
- 「好んで食べないだけだ!」
- 好んで食べないだけで、嫌いではない、という意味。
- まるで、動物の食性を説明するような言い回しだ。
- ヤギはクローバーはあまり食べません。
- ライオンはコヨーテをあまり食べません・
- そんなレベル。
- 俺にも、好んで食べないものはある。
- 米
- 飲み助なので、夕食では特に食べない。
- そんな生活で胃も小さくなったのか、少食とよく言われる。
- 「ご馳走しがいのない男」とも。
- そういう、負けず嫌いな男共の食卓は見栄の張り合いである。
- ちょっとでも、そいつの苦手な食材が出れば他のメンバーはちゃかす。
- そんなときにはこの言葉が使われている。
- 「精力的に食べてるよ!」
- または
- 「(食後)精力的に食べたよ!」
- 俺の交友関係でもそういった苦手な食べ物についての追求は存在する。
- そんな時には、以上の2点のフレーズが飛び交うのだ。