原告ら被爆二世はどのような状況にあるか 最も深刻な問題は健康問題である ─ 被爆二世集団訴訟 長崎 第9回口頭弁論 ─ |
2020年1月21日(火)「原爆被爆二世の援護を求める集団訴訟」の第9回口頭弁論が14時から長崎地裁で行われました。13時15分から地裁前で事前集会を行い,入廷しました。 口頭弁論では,昨年12月27日に提出した「原告ら準備書面6」を陳述し,その趣旨を足立弁護士が説明しました。「原告ら準備書面6」では,「原告ら被爆二世が置かれた状況等−原告ら被爆二世はどのような状況にあるか」を主張しています。「最も深刻な問題は,原告ら被爆二世の健康問題である。」「被爆二世の疾病や健康に対する不安は,ただ被爆した親の健康状態からのみではない。同じ親を持つ被爆二世のきょうだいや,原告らと同じように被爆した親を持つ友人らが,被爆者と同様の疾病に罹患している事実を目の当たりにすれば,いずれ我が身と受け止めざるを得ない。」「原告らの置かれている具体的状況からすれば,・・原爆特別措置法の制定が必要とされたのと同趣旨(特別の状態におかれている被爆者に対する施策としては,医療の給付等の健康面に着目した対策のみでは十分ではなく,これらの被爆者に対してその特別の需要を満たし,生活の安定をはかることが必要である)で,被爆二世に対する援助がなされなければならない。」「放射線被曝が疑われる者にとって,ガンの罹患という問題は最も深刻である。しかも,ガン検診は経済的に負担が大きい。被爆二世に対する施策を独自で行っている自治体があるが,・・・ごく少数にとどまっている。しかし,このように自治体独自で国の施策以上の「ガン検診」「医療助成」等を行っているのは,被爆二世の健康に対する不安を解消することに他ならず,被爆二世に対しても法レベルで何らかの援護がなされるべきであることを示している。」 今回は,昨年から各原告の陳述書の作成を進めてきましたが,そこから浮かび上がった,原告らに共通する状況について主張しています。3月末までに,各原告の陳述書を提出するとともに,各原告についての事情を主張する準備書面を提出することにしています。裁判官に被爆二世を救済しなければならない存在として認識させ,法的援護につながる判断を求めていきたいと思います。 次回口頭弁論は2020年5月12日(火)11時30分からです。引き続き傍聴など,ご支援とご協力をお願いします。また,全国被爆二世団体連絡協議会は被爆二世集団訴訟のほかNPT再検討会議への代表団派遣など国際的活動も行っています。「活動支援カンパ」にご協力をお願いします。 (振込先)中国労働金庫 本店営業部 普通預金6192565 全国被爆二世団体連絡協議会 会長 崎山 昇 (文責:全国被爆二世団体連絡協議会会長 原告団長 崎山 昇) ※新型コロナウイルスの影響で被爆二世集団訴訟の口頭弁論は延期になりました。日程が決まり次第おしらせします。 NPT再検討会議は延期となりました。詳細はNPTのページをご覧ください。 |
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