活動報告

福島と長崎を結ぶ集い フクシマの今を考える
−ALPS処理水(トリチウム汚染水)を海洋放出させないために−
長崎県被爆二世の会 事務局長 崎山昇
 長崎県被爆二世の会は、3月6日(日)14時から、長崎市・長崎県総合福祉センターにおいて、福島と長崎をむすぶ会と共催で、「福島と長崎を結ぶ集い」を開催しました。
 はじめに、脱原発福島県民会議・事務局長の佐藤龍彦さんが、「フクシマの現状と課題−ALPS処理水をめぐって」と題してオンラインで報告@を行いました。@大震災・原発事故から11年、課題は山積みし多岐にわたる。汚染水の海洋放出は大きな課題。A東電は原子力規制委員会に認可申請しているが、近々パブリックコメントがされ、承認する手順。4月が大きな攻防になる。B「原発のない福島を!県民大集会」実行委員会で止めるために取り組んできた。世論の形成しかない。次の3つを取り組む。1.多くの「トリチウム等を含むALPS処理水の海洋放出方針の再検討を求める署名」を集める。現在22万筆。2.参議院選挙での野党統一候補の勝利で県民の意志を示す。知事選に勝利し、反対の態度を表明する。3.節目で大規模集会を開催する。そういう流れを作ろうとしている。C今日の福島民報の一面記事、賛成32%、反対35%、分からない32%。理解されていない。Dロシアのウクライナ侵攻では、原発が攻撃された。軍事的核でも、平和的核でも悲惨なことになることが明らかになった。フクシマを経験した我々にとって悲惨な事実を世界へ広げ、事故を起こさないように、戦争を起こさないようにと訴えていきたい。
 続いて、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西の振津かつみさんが、「ALPS処理水を海洋放出させないために」と題してオンラインで報告Aを行いました。@東京電力と政府は、福島第一原発の敷地内のタンクに溜めてある多核種除去設備等(ALPS)処理水を、2023年から30年以上にわたって海洋放出しようとしている。処理水は、高濃度のトリチウムなど60種以上の放射性核種を含む放射能汚染水。平均400倍以上に薄めて放出するという。A政府は海洋放出を、漁業者をはじめ多くの人々の反対の声を押し切って、一方的に決定した。B原発重大事故を起こし、汚染水対策に失敗した国と東電が、その責任を取らず、さらなる放射能汚染と被ばくを人々に強いるもの。C「関係者の理解なしに海洋放出しない」などの漁業者や福島県民との「重い約束」を一方的に破棄するもの。D国内法令違反、国際法違反。E事故炉の燃料デブリに触れた汚染水の海洋放出は世界でも類がない。F敷地内での陸上保管継続は可能であり、汚染水の発生をゼロにすることも可能な段階にきている。G魚介類や生態系への長期的な影響も懸念される。H「風評被害」でなく「実害」であり、「故意の加害行為」。I太平洋に生きる全ての人々への人権侵害。J漁業者を孤立させず、フクシマと連帯し、国際社会と連帯して、海洋放出を止めよう。
 2人の報告を受けて、「署名」に取り組み、フクシマと連帯して、海洋放出方針の撤回を求めていこうと確認された。
署名用紙はこちら→「トリチウム等を含むALPS処理水の海洋放出方針の再検討を求める署名」
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