4月19日(土)15時〜長崎地区労働福祉会館5階講堂において、全国被爆二世協と県被爆二世の会の共催で、「原爆被爆二世の援護に道拓こう!長崎集会」が開催されました。被爆二世集団訴訟の長崎訴訟においては、今年1月22日に最高裁第二小法廷が上告棄却・上告受理申立て不受理の決定を行いました。そのような中、被爆二世集団訴訟の原告の皆さんや支援者の皆さん、そして市民の皆さんに、原爆被爆二世の援護に道を拓くために、全国被爆二世協として、今後どのように取り組んでいこうとしているのかを理解していただき、みんなで頑張っていこうと決意を新たにしようと開催されました。
集会では、全国被爆二世協の崎山昇会長が、次のように述べ、理解と支援、協力をお願いしましました。
- 〇広島地裁・広島高裁、長崎地裁・福岡高裁判決は、国側の立場に立った判断を示し、私たちの請求を棄却する不当判決でしたが、被爆二世に対する原爆放射線の遺伝的影響の可能性は否定できませんでした。そして、両地裁判決は被爆二世問題の解決を国民的な課題に押し上げていく大きな一歩になりました。2023年5月、被爆二世・三世問題を含む残された被爆者問題を政治的に解決することを目的に衆参40人の国会議員の皆さんが参加し「被爆者問題議員懇談会」が設立されました。また、その後の両高裁判決とも、「被爆二世を援護の対象に加えるか否かや、その場合の援護の在り方等については、立法府の合理的な裁量的判断に委ねられている」という判断を示しています。今後は、「被爆者問題議員懇談会」の皆さんと連携して被爆二世問題の政治的な解決をめざしていきたいと思います。
- 〇一方で、去る1月22日に最高裁第二小法廷が長崎訴訟の上告・上告受理申立てに対して、上告棄却・上告受理申立て不受理という極めて不当な決定を行いました。しかしながら、まだ訴訟は終わったわけではありません。広島訴訟は昨年12月18日に上告・上告受理申立てを行い、現在、最高裁第一小法廷で審理がされています。最高裁第一小法廷が、広島訴訟を通して、原爆放射線の遺伝的影響の問題や私たち被爆二世が置かれた状況に真剣に向きあった判断を示すことを最後まで求めたいと思います。
- 〇今年は被爆80年を迎えます。全国被爆二世協では、去る2月8日から9日にかけて、広島で「原爆被爆二世の援護に道拓こう!」をスローガンに全国被爆二世交流会を開催し、その中で、今後の取り組みについて、被爆二世集団訴訟をたたかいながら、被爆者問題議員懇談会と連携し、被爆二世問題の解決を国民的課題に押し上げ、被爆二世に対する被爆者援護法の適用をめざす、という基本方針を確認しました。具体的には、被爆二世問題の解決を国民的課題に押し上げ、被爆80年や参議院選挙以降の国会での取り組みによる政治的解決につなげていくために、連続シンポジウムを東京(院内)、広島、長崎で計画しています。
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