2000.5 烏骨鶏のボス決まる

 烏骨鶏を4羽飼っています。最初はつがいの2羽でした。この雌鶏は卵をだいたい15日周期で毎日産んでくれます。しかし、雄鶏が年寄りなのか有精卵を産まないため、雌鶏が卵を温めるんですがひよこにはなりません。

そこで、去年の秋、有精卵の卵を近所でもらって、雌鶏に温めさせました。卵はちょうど3週間で孵化し、4個の卵から3羽の雛が孵りましたが、雛はなぜか死んでいました。今年の春、今度は雄を隔離し、3個の卵でもう一度試みました。卵がちょうど孵る時期に注意しているとやっと原因が分かりました。なんと、雌鶏自身が、孵ったばかりの雛を突っついて殺していたのです。この雌鶏は突っつき癖があったことが分かりました。

卵の孵化に失敗し、今度は雌鶏を1羽もらってきました。前からいるのを1号、新しく加わったのを2号と呼びます。早速、雌1号と雌2号の突っつき合いが始まりました。決着はすぐつきました。突っつき癖のある1号の方が強く、2号はすぐ顔や首を突っつかれないよう隅の方に隠れてしまいました。以後しばらくの間、雌2号はえさを食べるときも突っつかれるので思うように食べれなかったようです。

               

次は雄鶏をもらってきました。この雄2号は、前にいた集団ではそこの雄ボスに徹底的に干されて、エサを十分食べさせてもらえなかったためか、鶏冠は赤色ではなく、赤黒い色です。その日の夕方に鶏舎に入れると雄1号にちょっと突っつかれただけで隅の方にこそこそと隠れてしまいました。

次の日の昼頃に行ってみると様子は一変していました。雄2号らしきのが姿勢を正し、堂々としています。一方、隅の方には、鶏冠を血だらけにした雄1号が小さくなって立たずんでいました。どうも朝方に、雄どうしが大喧嘩をしたようです。あちこちに血痕がついています。雄2号に軍配が上がり、ここでは晴れてボスになり、めすの2羽を従えることとなりました。その日以後、雄1号はついたての陰で暮らす身となり、鶏小屋の戸を開けると真っ先に飛び出てきてなかなか小屋の中に戻りたがらなくなりました。

 後日談ですが、ボスの雄2号と雌2号との間で、めでたく雛が誕生しました。その雛は、食欲旺盛な雌でミミズ、こおろぎ、バッタは言うに及ばず、小さなカエルでも食べてしまいます。親鳥たちに踏みつぶされることもなく、元気に育っています。

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