1−10 質量ってなんだ
 
日常生活ではあまり使いませんが科学ではよく使われる言葉です。単位は gグラム 「何だ! 重さのことか」でも違うのです。
辞書には 「物質の量」 「物体の慣性の大小による量」と書いてあります。
何のことやら???
 
きちんと説明します。
2つの物体があるとその物体の間には必ず引き合う力(万有引力)が働きます。
「隣の美人に魅力を感じる。!!」それは違います。
万有引力は非常に小さいので私たちは日常生活では特に意識しないのです。
相手が地球くらいになると意識します。物体が地球により生じている万有引力を「重力」といいます。単位は 『グラム重』
 
いま質量が 「60キログラム」 の人に働く地球の万有引力は 「60キログラム重」で、この量を体重といっています。
この人が月の世界に行ったとします。月は地球に比べ小さいので万有引力も小さく、「10キログラム重」になります。
 
物質の量を万有引力(重力)で表すと、同じ物体でも測定する場所により数値が変わるのです。
それで科学で場所に関係なく物質の量として『質量』というものを使用するようにしています。
 
体重の測定には分銅を使ったものと、バネを使ったものがあります。分銅を使ったものは質量計、バネを使ったものは重量計となるのです。
 
注意 原子の構造で「質量数」という語がありますが、定義が全く違います。
 
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