5−1 化学式について
5−1 化学式について(3章の復習です。)
物質はいくつかの原子が結合して、できています。物質を元素記号で表したものを化学式といいます。
化学式には 組成式、分子式、イオン式、示性式、構造式、電子式があります。
5−2 組成式とイオン式
5−2−1 金属の結晶のように、多数の原子が結合して結晶ができているときの化学式は、
例 Na, Fe, Cu, Au のように 組成式で表します。
5−2−2 陽イオンと陰イオンが多数結合してできているイオン結晶の化学式も、組成式で表します。構成原子の右下に原子数比を記入します。(原子数が1のときは記入しない)
例 NaCl, Na+イオンとCl-イオンの比が1:1です。
CaF2, Ca2+イオンとF-イオンの比が1:2です。
,Al3+イオンとSO42-イオンの比が2:3です。
+,- の電荷数をイオン価(広義の原子価)
Na+ Ca2+ Cl- SO42- 等をイオン式といいます。
組成式は 陽イオンの電荷数×陽イオンのイオン数比=
陰イオンの電荷数×陰イオンのイオン数比
の関係があります。
注意 ときどき電荷数をそのまま原子数比として記入する人がいます。
Ca2F , Al3(SO4)2 のような間違えをしないようにして下さい。
5−2−3 構造式と分子式
構造式 原子の結合状態を表したものです。
例 H-H O=O H-O-H O=C=O
示性式 構造式を簡略して表したものです。
例 H・H O:O H・O・H O:C:O
分子式 さらに簡略して、元素記号の右下に原子数を書いて表したものです。
例 H2 O2 H2O CO2
普通、化学反応式では組成式と分子式を最もよく使います。
有機化学では示性式、構造式をよく使います。