7−7 塩の反応
 
7−7−1 塩と酸・塩基の反応。
  その1 弱酸の塩と強酸が反応すると弱酸と強酸の塩が生成する。
    2CH3COONa + H2SO4 → 2CH3COOH + Na2SO4
    CaCO3 + 2HCl → H2CO3 + CaCl2
    この反応ではH2CO3 は分解して H2O + CO2 となる。
  したがって CaCO3 + 2HCl → H2O + CO2 + CaCl2 とまとめられる。
 
  その2 弱塩基の塩と強塩基が反応すると弱塩基と強塩基の塩が生成する。
    2NH4Cl + Ca(OH)2 → 2NH4OH + CaCl2
   実際には NH4OH は存在せず、 NH3 + H2O と変化する。
     2NH4Cl + Ca(OH)2 → 2NH3 + 2H2O + CaCl2  とまとめられる。
 
  その3 これらの反応は弱を揮発性、強を不揮発性と置き換えた形の反応もある。
   HCl は揮発性の酸で、H2SO4 は不揮発性の酸である。
     NaCl + H2SO4 → HCl + NaHSO4
 
7−7−2 水に不溶性の塩ができるとき。は水に不溶の塩
   AgNO3 + NaCl → NaNO3 + AgCl
   Na2CO3 + CaCl2 → 2NaCl + CaCO3
   BaCl2 + Na2SO4 → 2NaCl + BaSO4
 
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