8−5 電気分解
 
8−5−1 電気分解とは
電池は物質のエネルギーを電気エネルギーに変換するのでしたが、電気分解はその反対に電気エネルギーにより物質の化学変化を起こさせるのです。
反応は5つのパターンがあります。そのパターンを覚えてしまえば後はスイスイ!!
頑張りましょう。
 
8−5−2 用語の説明
 陽極 直流電源の正極につないだところです。電流が流れ込み、酸化反応が起きます。
 陰極 直流電源の負極につないだところです。電流が流れでて、還元反応が起きます。
 電池とは[+][-]の電流の流れる向きが、反対になっています。
 
8−5−3 電極での反応
陽極での反応                   
 その1 電極の金属のイオン化傾向がAgより大きいとき。
     電極の金属がイオンとなって溶ける。
  例   Ag → Ag+ + e- , Cu → Cu2+ + 2e-
 
 その2 電極が Pt, C のとき 電極は変化しない、
 その2a 電解液の陰イオンがアルカリ=OH-, SO42-, NO3-, PO43- のとき
     SO42-, NO3-, PO43- のイオンは変化せず、OH- が反応して O2 が発生する。
  例  4OH- → 2H2O + O2 + 4e-
 
 その2b 電解液の陰イオンがハロゲンのとき
      単体ができる。(ハロゲンとはフッ素F, 塩素Cl, 臭素Br, ヨウ素I )   例   2Cl- → Cl2 + 2e-
 
陰極での反応
  電極は変化しない。
 その3 電解液の陽イオンが酸=H+ ,または金属イオンのイオン化傾向がAlより大きいとき、金属イオンは変化せず、H+ が反応してH2 が発生する。
   例 2H+ + 2e- → H2
 
 その4 金属イオンのイオン化傾向がZnより小さいとき
    単体金属が極板に析出する。
    例  Ag+ + e- → Ag , Cu2+ + 2e- → Cu
 
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