8−6 ファラデーの法則
 
ファラデーの法則は2つの内容があります。
 1 電極で反応する物質の量は、流した電気量に比例する。
   電気量(C:クーロン)=電流(A:アンペア)×時間(S:秒)
  注意 計算問題で時間の単位が[時間]や[分]のときは[秒]に換算すること
 
 2 電気量が一定のとき、電極で反応する物質の量は、イオン価に反比例する。
  電子1mol に相当する電気量は、約 96500(C) である。この数字覚えよ!。
 例1 Ag+ + e- → Ag  (Ag=108)
        96500(C)の電気量で、Agが 108(g) 析出する。
  例2 Cu2+ + 2e- → Cu (Cu=63.5)
        2×96500(C)の電気量で、Cuが 63.5(g) 析出する。
      したがって96500(C)の電気量では、Cuが 63.5/2=31.8(g) 析出する。
  例3 Al3+ + 3e- → Al (Al=27)
        3×96500(C)の電気量で、Alが 27(g) 析出する。
      したがって96500(C)の電気量では、Alが 27/3=9(g) 析出する。
 気体が発生するとき(0℃,1atm)
  例4 2H+ + 2e- → H2
       2×96500(C)の電気量で、H2が 2(g)=22.4(l) 析出する。
      したがって96500(C)の電気量では、H2が 2/2=1(g)=11.2(l) 析出する。
  例5 4OH- → H2O + O2 + 4e-
       4×96500(C)の電気量で、O2が 32(g)=22.4(l) 析出する。
      したがって96500(C)の電気量では、O2が 32/4=16(g)=5.6(l) 析出する。
 
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