2005年のスギ花粉数の予測(山口県):3500〜4000個/cm2程度
(着花率からの推定)着花率とは,着花の程度を表すもので,ここでは便宜上
{ある木において雄花序をつけている枝の割合(%)}
としています.解説:
2004年の夏は全国的に記録的な猛暑で,スギ雄花の分化には有利な条件でした.
11月上旬の調査では,スギ雄花をたくさん着けている木が多いのですが,それほどでもない木も一部にみられ,これまで観察してきた木の着花率からの予測は 3000個程度となりました.
しかし夏の気象や県内の他の地区の着花の情報や今秋のスギ花粉飛散状況等を勘案して,
山口県における2005年の県内の平均スギ花粉飛散総数は, 3500〜4000個/cm2程度と予測します.
これは平年(最近10年間の県内平均値:約1800個/cm2)の約2倍,前年の14倍程度の値となります.
またヒノキの雄花もこの度は非常に多く,成熟も早いように思われます.
ヒノキ科花粉も,これまでの県内平均の最多値1950個/cm2(2001年)を上回るものと予想されます.
本年9月7日の台風18号による塩害の影響で,秋のイネ科やキク科花粉の飛散数はかなり少ないものとなりました.
スギやヒノキも,倒木や枝の一部が枯れたものもみられますが,この台風の影響がどの程度スギ・ヒノキ科花粉飛散数に関与するかは予測の難しいところです.(2004年12月5日作成)
棒グラフは,シーズンスギ花粉総数(左軸)
折れ線グラフは,着花率(右軸)
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