2016年のスギ・ヒノキ花粉飛散について(結果)
前年秋のスギ雄花の着花状態から、1,750個/cm2という予測をしました。今シーズンはエルニーニョの影響で暖冬となると言われており、さらに少雨となれば予測以上の飛散に
なることを心配していましたが、実際はスギ花粉の飛散期に雨や雪の降らない日が3日と続かないというように降水機会が多く、特に2回の大量飛散日の翌日にいずれも雨が降ったた
ことや、山口宇部空港が閉鎖されるほどの大雪も含めて何度かの降雪もあったことから、スギ花粉飛散総数の実測値は、予測の約70%の1,240個
/cm2となりました。スギ花粉飛散開始日は2月8日で、最多飛散日は3月5日でした。
一方、ヒノキの前年秋の花芽の着き具合は、北部の観察定点において、これまでで最も多かった年に匹敵する状態と思われました。しかしながら、実際の飛散は4月30日までで約390個/cm
2の平均総数であり、非常に少なかった昨シーズン(170個/cm2)の倍以上にはなりましたが、平年値(990個/cm2)を大きく下回る少ない捕集数
で終了しました。最多飛散日は4月2日でした。最盛期の観察木にはやはり多くの成熟した雄花が着いていました(写真をブログに掲載)。この状態で、ここまでの少ないヒノキ花粉飛散に終わった理由は、残念ながら不明です。