畳表を選ぶポイント

ワラとイグサでつくられた畳は、湿度の高い日本風土に最適な自然素材です。しかし、現代の住環境では逆に欠点となってしまうケースが起こってきました。今の住宅は気密性が高く、共働きなどで1日中締め切って換気が不充分であると、畳は空気中の湿気をどんどん吸うため、ダニやカビの繁殖に格好の場所となってしまうのです。そのため、軽くて低コストといった施工面の利点により、現在ではワラ床にかわり建材床が主体になっています。生活スタイル・住宅構造に合わせて畳の素材を選択することが、畳の優れた機能を発揮するための重要なポイントです。

 

1.イグサの質(長さ・太さ・色) 茎に変色や傷などがなく太さや色がそろっているほか、一般的には長いものほど上級品とされる。又、泥染めに使われる染土が色を決める重要な要素となる。
2.経糸の種類 及び 芯の数 経糸は伸度が少なく、硬くて腰があり、湿度に強く、虫がつかないことが条件。マニラ麻、太麻、ちよ麻、黄麻、綿糸、科学糸などがある。中でもマニラ麻は、肉厚で腰があり、配(畳の目の山なりの部分)と配の境目をくっきりとつくれるため、高級品に用いられる。又、二本芯にしたものは超高級品。  
3.織り方   織り方は一般的にひとつの配につき2本の経糸を通していく。糸と糸の間隔が均等なものが普通目織り。糸と隣の配の糸との間隔が狭い、目の詰まった織り方が諸目織り。又、ひとつの配に1本の糸を通す目積織りや、糸と糸との間隔が広い大目織りなどがある。

その他に塩ビや和紙を素材にしたの畳表などもあります。