自費でという[手紙]
平成19年8月26日 公開


小山冨士夫先生からの「手紙」

自費で一寸と御より致したいと思います

小山先生からの「手紙」を「スキャナ」で示すとともに、活字で示します。
なお、 □ は、私には判読できない文字です。
この「手紙」は、プライバシー≠ノ関して、公開したくない部分がありますので、「山口県文書館」には寄贈していません。




































復上 御□翰 拝復 御目にかかれず残念でした。
病気といっても風邪ぎみで、一日引こもっただけのことです。
私六月五日にたち、熊本―佐賀へ参ります。
十二日十三日頃都合では萩窯元たづねたいと思っていますが、地元負担の派遣申請では義務が生じますので自費で一寸と御より致したいと思います。

 
〈この箇所=公表したくない記述があるので、省略します〉

とにかく先づ県の無形文化財に御指定いただくのが第一と存じこれは異議ないことと存じます。
昨日文明展終了総入場者十万以上あり、大変盛会でした。
一筆御返事 旁々    □□

五月七日

 小山冨士夫

河野英男様
 侍史


 表面に表れた順≠ナは、
12代坂倉新兵衛・三輪休和両氏
「山口県指定無形文化財」
→「第3回 日本伝統工芸展」での入選
→「記録作成等の措置を講ずべき無形文化財」への認定

ということになりますが、事実≠ニしては、
目指して準備していた「県条例」としての「文化財保護」制定がダメで、やむなく、代わりに設けた「教育委員会顕彰規程」は、財政的裏付け≠ノ乏しく、さしたるメリット≠ェなかったこと、
それに、「萩焼」の中で、限られた¥ュ数「山口県」という範囲において、「指定・認定」するのは、問題があり、
一気に「国指定文化財=重要無形文化財(「人間国宝」は俗称≠ナあるのみならず、後にいわれだしたことです)」を目指そうとしていたのですが、 小山先生の「指示」により、「山口県指定無形文化財」として先≠ノ「指定・認定」することになったわけです。