拝啓六月三日東京をたち、十日頃迄熊本、佐賀へ参りますので、帰途萩焼窯元をたづねたいと思います。
はぎへは十二日頃参上致したいつもりです。
自費で御寄り致したく課の了解も得ていますので、派遣申請は出さないで下さい。
ただし、同好の方御集まりなら熊本で講演のためカラースライド百枚ほど持参しますので皆さんに御目にかけましょう。
今日横山繁雄氏も御来訪、萩に寄るようにとの御すすめうけました。
[参考]
小山先生からは、既に[5月7日付けの手紙]をいただいています。
それなのに、再度、自費でと繰り返されています。
「萩焼から一人申請」であれば、ダメ≠ネらダメ≠ニ言えばよいのでしょうが、小山先生に「来県調査」していただくということは、いわば中央審査≠するということです。
「中央審査」に2人≠熕\請させるということは、1人≠ヘ認めるという含み≠ェあると思われては困ると思われたのでしょう。
当時の萩焼≠フ認知度≠ゥらすると、二人ともダメ≠ニいうこともありうると思われたのでしょう。
「休和物語」にいうように、既に小山先生から認められていたということがおかしい≠ニいうことがわかっていただけたでしょうか。