1998年6月vol.3
花に負けないくらいモクレンの葉は大振りです。
大きな葉をたくさんつけたモクレンはどの季節より今がいちばん体重が重そうです。
緑の葉っぱの服を着たモクレンは太ったピーターパン?!…
いやいや、もしかするとジャックと豆の木に出てくる巨人かも知れない!(そうだ、そうだ!)
今朝、モクレンの木陰で豆取りをされてるお母さんと、側でちょっかいを出す息子(2歳)を見ていると
豆とモクレンがつながっていって”ジャックと豆の木”になったのです。
息子がジャックなら…私、お母さん大好きだし、日頃からたいへんお世話になっていることだし、
私の憧れだったハープを弾く妖精はおかあさんに譲ります!!(50歩くらい譲りました!!)
親の役目は、第一に子供を危険から遠ざけて置くことではなく、
怪我をしたときに備えて、バンドエイドを十分に持って、子供のやることを見守ってやることなのである…
(アメリカインディアンの教えより)
数日前の夕食後、家族3人で道の駅のすべり台に遊びに行きました。
私たちの他に2組の親子がおられました。
しばらく遊んでいるうちに他の子供たちの影響もあってか、息子はどんどん上に登っていって、
高くて急なすべり台のところでしゃがみました。
私は慌てて「いけんちゃ!落ちるよ!」「危ないっちゃ!無理っちゃ!」と何度も大声で叫びました。
背中によそのお母さん方の視線も感じていました。
息子は立ったり、しゃがんだりしながら…けれど私を見ています。
私はどんどん不安になります。
その時4・5歳くらいの女の子が「このすべり台、あんまりすべらんのよ」と教えてくれました。
そのとたん息子は上からスルスルと上手にすべってきました。
私はすごく恥ずかしくなりました。
子供が”やりたい・やろう”としていることをやってみる前から出来ないと勝手に決めつけていたのです。
その上に、すべり台が大好きな子に、親がすべり台=危険という印象を与えたのです。
ひどすぎます。
「〜するな」はどれほど子供から勇気とやる気と自信を失わせるかわかりません。
子供たちを見守ってやる勇気と信じる気持ちがあれば「〜するな」は出てこないはずなのです。
が、大人にとって便利な言葉でもあります。
取りあえず「〜するな」と言っておけば“よくしつけをされているお母さん、先生だ”と言われるかも知れないのです。
変な話です。
もう一度“見守る勇気”と“信じること”を胸に!
“すべり台事件の巻”でした。