活動報告

訴訟をたたかいながら、政治的解決をめざそう
− 被爆二世の援護に道を拓く判決を求める長崎集会 −
 今年2月29日に長崎における被爆二世集団訴訟の福岡高裁判決が出されましたが、長崎地裁判決よりもさらに後退した不当判決だったため、3月11日に上告・上告受理申立てを行いました。その後、5月9日に上告理由書・上告受理申立て理由書を提出しましたが、上告理由書・上告受理申立て理由書の内容について理解を深めるとともに今後の取り組みについて意思統一を図るため、全国被爆二世団体連絡協議会(全国被爆二世協)は5月18日(土)13時から長崎地区労働福祉会館5階講堂で、「被爆二世の援護に道を拓く判決を求める長崎集会」を開催し、原告や支援者、弁護団が参加しました。
 集会では、福岡高裁控訴審判決以降の経過について確認した上で、在間秀和弁護団長から、@理由書については、福岡高裁判決の破棄自判か、破棄差戻となる弁論手続きが行われることを期待して、上告棄却・上告受理申立て不受理が多いなか、何とかその壁を打ち破りたいと書面を書いたこと、A広島高裁はまだ続いている(5月24日に第2回口頭弁論)が、国側が上申書として提出した福岡高裁判決を批判した上告理由書と同じ内容の準備書面を5月16日に提出したこと、が報告されました。そして、最高裁がどのような判断をするか、広島高裁の次回期日がどうなるかが今後の焦点になると指摘されました。その後、各弁護士から、理由書の内容について説明していただき、参加者との質疑応答が行われました。
その後、原告団長である全国被爆二世協の崎山昇会長から今後の取り組みについて説明があり、今後は広島と連携し被爆二世集団訴訟をたたかいながら、被爆者問題議員懇談会と連携して、政治的解決をめざす取り組みを進めていくことが確認されました。当面の取り組みとしては、被爆体験者協議会と被爆者問題議員懇談会、全国被爆二世協の3者で、5月29日(水)16時30分から衆議院第2議員会館で150人規模の院内学習会を開催し、これを機に国会内で被爆体験者問題や被爆二世問題の政治的解決をめざす大きな流れをつくっていきたいとの報告があり、参加が呼びかけられました。また、被爆二世集団訴訟を財政的に支えるために、全国被爆二世協も実行委員会の一員として、「被爆者問題の残された課題解決と高校生平和大使のための全国カンパ」を取組むことになったことが報告され、参加した皆さんへ協力が呼びかけられました。
被爆二世の援護に道を拓くために頑張っていこうという意思統一ができた集会となりました。
(文責:全国被爆二世団体連絡協議会会長、被爆二世集団訴訟原告団長 崎山昇)
 トップページに戻る 活動報告