山水図(頼山陽筆)


頼山陽(らいさんよう)が描いた三幅対の山水図である。頼山陽は広島藩儒頼春水(らいしゅんすい)の子であったが、のち上京し長らく京都で暮らしていた。そのころ同じく京都で暮らしていた萩藩第9代藩主毛利斉房(もうりなりふさ)の夫人貞操院(ていそういん)に詩書を手ほどきしていたことから、この絵も山陽が貞操院に献上したものであり、大変丁寧な筆致で春夏秋の山容が描かれている。