【沿革】
治承四年(1180年)に焼失した奈良東大寺復興の大勧進職を務めた俊乗房重源上人により、阿弥陀寺は東大寺の周防別所として、文治三年(1187年)に建立されました。
当時の境内は東は木部山、南は木部野を横切って、半上峠(はんじょうだお)に向かう旧街道、西は今の多々良山、北は大平山に至る広大な地域を占め、この中に浄土堂をはじめ、経堂、鐘楼、食堂(じきどう)および実相坊、成就坊など多くの支院僧坊がありました。
上人はこれら阿弥陀寺の経営のため、本寺を建立すると同時に寺領として25.9ヘクタールの田畠を寄付されました。
僧坊は長い年月を経る間に火災や倒壊などの災難が多く、廃寺となり、いまはただ本寺のみが残っています。
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