10−11−1 復習コーナー
その1 化学式について
化学式には 「組成式」「分子式」「構造式」「示性式」「電子式」「イオン式」 等がありました。ここで「組成式」と「分子式」について確認しておきます。
「組成式」は物質を構成している原子の種類と原子数の比を表しています。
「分子式」は物質を構成している原子の種類と原子数を表しています。
アセチレンの分子式は「C2H2」ですから、組成式は「CH」です。
ベンゼンの分子式は「C6H6」ですから、組成式は「CH」です。
したがって物質を表すのに、組成式を使うと、どちらを表しているのかわからないことになりす。
しかし、多数の原子により構成されているイオン結晶や金属結晶は組成式で表します。
その2 組成式量と分子量
ここで組成式量と分子量の関係を確認します。
アセチレンとベンゼンの組成式量は 12 + 1 = 13 となります。。
アセチレンの分子量は 12×2 +1×2 = 26 となります。
ベンゼンの分子量は 12×6 +1×6 = 78 となります。
一般に 分子量 = 組成式量 × 整数 の関係があります。
その3 物質量比と組成式について
物質の量を表す単位として個数(個)・質量(g)・ 物質量(mol) という単位があります。これらの間には次の関係があります。
原子・分子が 6.02×1023(個)あるとき、その質量は原子量g・分子量gで、 この量を 1mol といいます。
いま水H2O分子がが1(mol)あるとき、
含まれている水素原子の個数は、6.02×1023×2(個)
酸素原子の個数は、6.02×1023×1(個)です。
ここで含まれている水素原子の個数と酸素原子の個数の比を考えると
水素原子の個数:酸素原子の個数
=6.02×1023×2(個):6.02×1023×1(個)
=2:1
となります。この比は水の組成式の水素と酸素の数になっています。
結論 物質を構成している[各原子の物質量比=組成式の各原子数の比]
その4 物質量と質量の関係
もう一つ確認です。いまある物質の分子量がMだとします。
1(mol)あるときの質量はM×1(g)
2(mol)あるときの質量はM×2(g)
3(mol)あるときの質量はM×3(g)
n(mol)あるときの質量はM×n(g)
その質量をw(g)とすると w =M×n したがって n=w/Mの関係があります。 物質量(mol)=その物質の質量(g)/分子量 で求められます。