犬のおはなし

ワンちゃんの飼い主さんは御存知の方が多いと思いますが、「犬フィラリア症」とは、フィラリア(犬糸状虫)が蚊の媒介によって広がる感染症です。
ワンちゃんの心臓や肺の血管内に寄生し、血液中の栄養分を吸って生きる細長い「そうめん」のような白い寄生虫で、成虫は長さ17〜30センチにも成長します。
成虫が心臓に寄生することにより、肝臓や腎臓などの他の臓器がうっ血状態となって機能不全を引き起こし、最終的には死に至る確率の高い、ワンちゃんにとって大変恐ろしい病気であると云われています。

人間だけではなくワンちゃんにとっても、蚊はやっかいものです。
フィラリアが蚊の媒介によって広がる感染症である以上、防蚊対策が有効な予防策であることは間違いありません。
しかし、蚊の来襲を100%防ぐことはできませんので、「犬フィラリア症」の薬の投与も忘れてはいけません。

「犬フィラリア症」の薬は、感染そのものを予防するのではなく、感染幼虫が血管内から心臓に達するまでに駆除するためのものです。
従って、涼しくなって蚊がいなくなっても、体内に寄生幼虫が残っている限り、治療薬の投与を継続しなければなりません。
なお、治療薬の投与方法については、薬の形態やワンちゃんの体重などにより異なりますので、必ずかかりつけの獣医さんの指示に従ってください。

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