校長室から
松崎小学校は、宮市前小路の「ろしょう寺」を教場として明治6年に「宮市小学」として開設しました。当時の児童数は100名くらいで、この学校はその後、下鳥居(天神町)に移り、明治9年に「松崎小学」となりました。本校の卒業生でもある「種田山頭火」の句牌「ふるさとの学校のからたちの花」とともに、からたちの生け垣や多くの松に囲まれた緑いっぱいの学校です。そして、令和5年11月に創立150周年を迎えます。
松崎小学校は、明治6年に宮市小学として開設され、自由律俳人・種田山頭火をはじめ、芸術文化や経済界にも活躍する多くの卒業生を輩出している歴史と伝統のある学校です。
本校の校訓は、『至誠・勤勉』です。学校沿革史によると、校門前の校訓碑は昭和62年度の卒業生による卒業記念品として寄贈されたものですが、訓育として必要とされたこの2つの教えは、遠く明治の時代から本校の校訓として有り続けたと思われます。
『至誠・勤勉』というこの2つの教えは、おそらく二宮尊徳翁の「至誠・勤労・分度・推譲」の考えに基づいているのではないかと思われます。 尊徳翁は、「至誠」は、すべてのものに良い結果を与える理念として、「まごころをもって事に当たる」ことと、また、「勤労」については、大きな目標に向かって行動を起こすにしても、小さなことから怠らず、つつましく勤めなければならないということを教えてくださっています。
本校敷地の南には、大変立派な二宮金次郎の像が建っています。これ
は、明治42年度高等科卒業生によって設置され、昭和17年に現在の
地に移転されたようですが、それまでは校門入口にあったと「松崎校百年史」に記されています。
明治の時代から脈々として続くこの校訓は、140年を過ぎた今も、変わることなく生き方の指針として大切にしたいものだと思います。本校の教職員は皆、校訓の重みを心に留め、子どもたちの教育において具現化を心がけています。変化の激しい時代にあって、教育の不易はまさにここにあると考えています。
私、秋川 茂は、平成31年度に校長としてこの松崎小学校に着任しました。
子どもたちのため、保護者・地域の皆様のため、教職員とともに努力して参ります。どうぞよろしくお願いいたします。